sabbay サバーイ

Live extraordinary but ordinary days

Book Review

Book Review: モチベーションの心理学

大学院の授業で紹介されて、やっと借りて読みました。モチベーションとは学術的にはプラスにもマイナスにも使われるという定義から始まり、モチベーションに関する理論がいくつも紹介されています。今の私に響いたのは、アージリスの組織と人間性は完全に調…

県庁おもてなし課

有川浩さんの小説です。ちょうどマーケティングの授業を受けている時に読み(疲れ切って授業の準備を途中であきらめた)、おお、マーケティングの話だと(笑)。県庁の地域おこしの話で、職員同士の会話が超リアルで面白い。紆余曲折しながら自分達の答えを見…

Book Review: 30秒で思いが伝わる技術

大学院の課題図書でサクッと読んでみました。伝える、伝わるプロセスがロジカルに展開されていて、わかりやすい。特に、牧田さんと村上さんのコミュニケーションに対するアプローチが正反対(論理vs感性)なのに、意見が合っているのは面白い。私もコミュニケ…

Book Review: ROE最貧国日本を変える

こちらも、ファイナンス授業の参考図書にあった本です。ROEが上がらない理由と対策をROEの要素ごとに分解しています。 面白かったのは、ガバナンスの視点。日本では候補者の選任は大体どこでも取締役会で行われます(承認は株主総会)。当たり前だと思っていま…

Book Review: How finance works

MBAのファイナンス授業で役に立った1冊。ビジネススクール視点で書かれていますが、ファイナンスに関する理論をわかりやすく説明しているだけでなく、事例が豊富でわかりやすい。理論が実際にどう起きているのかよくわからない私にとって、現実を理解する一…

Book Review: 絶望を希望に変える経済学

会社の近くの本屋で見つけて興味を持った本。2019年にノーベル賞をとったアビジット・V・バナジーとエステル・デュフロが著書です。仕事が鬼のように忙しい時期に読み始めたので遅々として進みませんでしたが、面白かったのでなんとか読み切りました。 全体…

Book Review: 天職は寝て待て

山口周さん読破シリーズ。転職する際の考え方がまとまっています。 異業種・異職種転職をした経験も活用し、「働くとはどうあるべきか?」を掘り下げていて面白いです。かくいう私も異業種・異職種転職組なので、納得するところも多い。転職を迷っている同僚…

Book Review: 風に舞い上がるビニールシート

森絵都さんの小説。短編小説が6作入ってます。 何気ないストーリーですが、人間への洞察を深める短編が集まってます。表題にもなった最後の短編は直木賞を受賞しているようで、途上国で働いていた私には描かれている心情が痛みとなって響きました。簡単に読…

Book Review: 独学の技法

山口周さんの本を読みつくすシリーズ。内容としては「外資系コンサルの知的生産術」とかぶるところもあり、早く読めました。いい本を読むこと、そして検索可能な形で記録を残すことは深く同意。この二つは取り入れてみようと思います。 7/7追記 「本をノート…

Book Review:われら滅亡地球学クラブ

2021年4月に出た新刊。3ヶ月後に地球が滅びるまで、とにかく色々とやって生きようという高校生のお話です。コロナで人類が滅びるというシナリオが決して起きないわけではないとわかった今だから、響く話なのかもしれません。高校生を取り巻く社会の汚さ、狡…

Book Review: ダンナ様はFBI

田中みえさんのエッセイ。たまたま図書館で見かけて、手に取りました。ダンナ様の濃いキャラにたびたび爆笑でしたが、キャリアを構築するという観点では日本人より遥かに進んでいるなあと感心しました。手軽に読める面白い一冊です。 #bookreview#ダンナ様は…

Book Review: 騎士団殺し

村上春樹さんの「騎士団長殺し」。This is Haruki Murakami. なぜ、村上春樹がヨーロッパで人気なのか。この本でいうと、人の中で渦巻いているものをイデアやメタファーといった概念で主題に据え、人を多面的に捉えているところがヨーロッパ人の好みに合うの…

Book Review: 人工知能

幸田真音さんの「人工知能」。この作家さんの経済小説は小説は初めてです。 テンポのよい話の展開で、一気に読み進められます。しかも、AIを用いた犯罪をモチーフにするというのは、現代社会に合っていて、面白かったです。欲を言うなら、もう少し研究者の焦…

Book Review: 抵抗する知性のための19講

古典とか、哲学とかは、誰かが咀嚼してくれたものを読むことが多い私。この本も、その文脈で手に取りました。在日朝鮮人である筆者が語る「抵抗する」知性はなかなか興味深く、時に日本における在日朝鮮人に対する差別や第二次世界大戦の時の支配への批判に…

Book Review: 小説 らくだ

お友達に歌舞伎で勧められたのを思い出し、借りてみた本。もともと、落語の滑稽噺?人情噺?みたいですね。読みながら、落語だったらこの行間をどう埋めるんだろう、歌舞伎だったらどう演じるんだろうと想像し、なかなか楽しかったです。 https://www.amazon…

Book Review: がらくた屋と月の夜話

不器用に生きている女の子が、もっと不器用に生きている骨董屋さんとその息子と骨董品にまつわる物語を通じてつながるお話。モノを買うのは、物語も一緒に買うことだという発想は、思い出という名のゴミを捨てられないのと近いかも(笑) #がらくた屋と月の…

Book Review: 図書館の魔女シリーズ

久々にヒットしたファンタジー。言葉を話せない世界一言葉を知っている魔女のお話。しっかりと構築された物語の土台の上に展開されるミステリーに、思わず引き込まれてしまいました。早く次が読みたい! ☆心に残った一文 私は、何を選んだのかではなく、何を…

Book Review: 舟を編む(三浦しをん)

2012年本屋大賞第1位を取った本。辞書編纂にかかわる人の小説です。すっきりとに、ストーリの展開もオーソドックスで、読みやすい。だからこそ、このストーリーのバックボーンとなっている辞書編纂という仕事の意義(社会を反映した言葉を正しく定義すること…